毎日、海へ

本当に贅沢だと思います。そしてすごく不思議にもなる。こんなに豊かな星が荒漠とした宇宙に生まれたなんてことが、僕には(いまだに)信じられません。よく分からない。

偶然や奇跡なんて頼りない言葉では表せないないほど、この星では緻密で絶妙に組み上げられた生態系が成り立っている。何か強い理由があったり、強い意志が働いていると考えた方が自然です。

劇的に変化する雲の姿に、空から降り注ぐ柔らかい光に、何か自分たち以上の途方もない存在を感じること。太古の人間が自然を畏怖したこと、いや、今の人が神や神のような存在を信仰することも、精神活動としてごく当然のことだと思えます。

僕は宗教を持たないけれど、こうして毎日のように“あり得ない”自然の中に身を置くと、信仰心、宗教心の原点をとても滑らかに理解できる。

行き過ぎることがなければ、宗教はただ空の向こうで美しく輝くだけのはずなのですが。


GTW

フリーライター/エディター・高橋剛のウェブサイト

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